【心電図検定公式問題集の解説】問題29:右軸偏位。

問題解説

心電図検定公式問題集の解説

※ 心電図検定公式問題集(2級/3級、改訂3版)の問題を解説しています。

問題29:右軸偏位の心電図所見

背景:70歳、男性。ペースメーカ心電図所見。
リズム:整。心房ペーシング(P波の前にスパイクを認める)。
心拍数:約 70/分。
右軸偏位(Ⅰ・aVL誘導でQRS波の振幅の和が陰性、aVF誘導で陽性)。
移行帯:正常(V4誘導)。
P波:正常(高さ、幅)。
PR間隔:正常。0.12秒程度(2.5~3 mm程度)。
QRS波:幅0.10秒程度(2.0~2.5 mm程度)。Ⅲ、aVF、V1~V4誘導で異常Q波を認める。
ST-T部分Ⅲ、aVF、V1~V5誘導で陰性T波を認める。

これらの心電図所見より、選択肢の中では「右軸偏位」が最も疑われる。
また、Ⅲ、aVF誘導での異常Q波+陰性T波から陳旧性下壁梗塞、V1~V4誘導での異常Q波+陰性T波から陳旧性前壁中隔梗塞が疑われる。

判読のポイント

Ⅰ・aVL誘導でQRS波の振幅の和が陰性、aVF誘導で陽性
→ 右軸偏位と判断する。

ペースメーカーの機能とは?

① ペーシング機能:心臓の電気刺激を与えて「収縮させる」機能。
② センシング機能:「自己の興奮を感知」する機能。
③ 作動(反応)様式:自己の興奮を感知したときにペースメーカーが「どう反応するか」を決める。
→「ペースメーカー」は、これらの機能を組み合わせて心臓をうまく働かせる。

電気軸の求め方(目測法)

Ⅰ誘導とaVF誘導」のQRS波の振幅の和を用いて、目測で軸偏位を判断する。
①Ⅰ、aVFが共に正 → 正常軸。
②Ⅰが正、aVFが負 → 左軸偏位。
③Ⅰが負、aVFが正 → 右軸偏位。

電気軸の基準値

① 正常軸:0°~90°
② 右軸偏位:+90°~+180°
③ 左軸偏位:0°~-90°

心筋梗塞の部位診断

① 広範囲前壁梗塞:Ⅰ、aVL、V1~V6。
② 前壁中隔梗塞:V1~V4。
③ 前壁梗塞:V2~V4。
④ 下壁梗塞:Ⅱ、Ⅲ、aVF。
⑤ 側壁梗塞:(Ⅰ、aVL)、V5~V6。
⑥ 高位側壁梗塞:Ⅰ、aVL。
※ 急性期:ST上昇。慢性期:異常Q波、陰性T波など。

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