【心電図検定公式問題集の解説】問題75:WPW症候群(A型)

問題解説

心電図検定公式問題集の解説

※ 心電図検定公式問題集(2級/3級、改訂3版)の問題を解説しています。

問題75:WPW症候群(A型)の心電図所見

背景:26歳、男性。動悸を主訴に来院した。
リズム:整。
心拍数:約 60/分。
:正軸(Ⅰ、aVF誘導ともにQRS波の振幅の和が陽性)。
移行帯反時計方向回転(V1誘導より右)。
P波:正常(高さ、幅)。洞調律(Ⅰ、Ⅱ、aVF誘導で陽性P波)。
PR間隔0.10秒程度(2mm程度)、短縮
QRS波幅0.12秒程度(3mm程度)、延長デルタ波を認める。V1誘導はR波>S波
ST-T部分:正常。

これらの心電図所見より、選択肢の中では「WPW症候群(A型)」が正しい。

判読のポイント

① 頻拍発作+PR間隔の短縮+デルタ波を伴うQRS波+QRS幅の増大
→ WPW症候群と判断できる。
② V1誘導でR波>S波
→ WPW症候群(A型)と判断できる。

WPW症候群とは?

先天的に心房と心室の間に副伝導路が存在する状態。
有病率は1000人に1人と多く、日本では約12万人程度と推定される。
③ WPW症候群の約4人に1人で頻拍発作を生じる。
④ WPW症候群にはA型、B型、C型のパターンがある。
基本的にはV1誘導の波形で見分ける
⑥ A型:Kent束が左房~左室間に存在。
→「右脚ブロック型」となる
⑦ B型:Kent束が右房-右室間に存在。
→「左脚ブロック型」
⑧ C型:副伝導路が中隔に存在。
→ V1で陰性デルタ波。
→ ほかⅠⅡⅢaVF等とあわせて判断。
⑨ WPW症候群の4つの特徴。
 ・PR間隔の短縮。
 ・QRS幅の増大。
 ・QRS初期成分にslur状のデルタ波。
 ・ST-T異常。

※ 本症例では、V1誘導で右脚ブロック型でありWPW症候群(A型)と判断できる。

心電図検定対策におすすめの本

改訂3版 心電図検定公式問題集(2級/3級)

改訂3版 心電図検定公式問題集(2級/3級)
オススメ度:★★★


改訂3版 心電図検定公式問題集&ガイド: 受検者必携! 2級/3級

日本不整脈心電学会が出版している公式問題集です。
② 2~3級の受験者を対象とした本ですが、1級相当の問題が19問あります。
③ 最初にこの本で現時点の実力を測ると良いと思います。
④ おすすめの人:すべての受験者(1級~4級)

実力心電図 ―「読める」のその先へ

実力心電図 ―「読める」のその先へ
オススメ度:★★★


実力心電図―「読める」のその先へ

日本不整脈心電学会が出版している書籍です。
② 心電図の基礎知識と代表的な疾患の心電図を網羅しています。
大型本で見やすく解説や鑑別のポイントが充実しています。
④ おすすめの人:すべての受験者(1級~4級)

レジデントのための これだけ心電図

レジデントのための これだけ心電図
オススメ度:★★


レジデントのための これだけ心電図

① 研修医向けの本ですが、心電図を全くの基礎から学びたい人におすすめです。
② 本書のような易しい本でザッと全体像を理解しておくと勉強が楽になります。
③ 一方で、ある程度心電図の知識がある人には物足りないかもしれません。
④ おすすめの人:初学者(3級~4級)

楽しく学んで好きになる!心電図トレーニングクイズ

楽しく学んで好きになる!心電図トレーニングクイズ
オススメ度:★★★


楽しく学んで好きになる! 心電図トレーニングクイズ

30例の心電図を通して心電図判読の基本から応用まで解説されています。
② 心電図から「鑑別疾患を考えるトレーニング」ができます。
→ 心電図検定で試される力です。
解説が非常に丁寧であり、初学者でもつまづくことなく理解できます。
④ おすすめの人:初学者~中級者(2級~4級)

続・楽しく学んで好きになる! 心電図トレーニングクイズ2

続・楽しく学んで好きになる! 心電図トレーニングクイズ2
オススメ度:★★★


続・楽しく学んで好きになる! 心電図トレーニングクイズ2

①「心電図トレーニングクイズ」の続編です。
② 前作同様、解説が丁寧で詳しいため大変おすすめです。
③ おすすめの人:中級者以上(1級~2級)

心電図のみかた、考えかた 応用編

心電図のみかた、考えかた 応用編
オススメ度:★★★


心電図のみかた、考えかた 応用編

① 医師向けの本ですが、実践的な心電図判読の考え方が対話形式で解説されています。
→ 対話形式なのでスイスイ読んでいくことができます。
もう一段上の知識を付けたい人に確実におすすめできます。
③ おすすめの人:中級者以上(1級~2級)