【心電図検定公式問題集の解説】問題86:Brugada症候群(saddleback型)。

問題解説

心電図検定公式問題集の解説

※ 心電図検定公式問題集(2級/3級、改訂3版)の問題を解説しています。

問題86:Brugada症候群(saddleback型)の心電図所見

背景:56歳の男性、生来健康であったが、突然の失神と軽度のめまいにより来院した。電気生理学的検査で心室細動が誘発された。
リズム:整。
心拍数:約 72/分。
:正軸(Ⅰ、aVF誘導ともにQRS波の振幅の和が陽性)。
移行帯:正常(V3~V4誘導)。
P波:正常(高さ、幅)。洞調律(Ⅰ、Ⅱ、aVF誘導で陽性P波)。
PR間隔:正常。
QRS波:幅0.10秒程度(2.5mm程度)。
ST-T部分V1~V2誘導でsaddleback型ST上昇を認める。

これらの心電図所見より、選択肢の中では「Brugada症候群(saddleback型)」が最も疑われる。

Brugada型心電図とは?

若年男性に多く、発症のピークは30代
V1~V3誘導での特徴的なST上昇
③ V1~V3誘導のST部分で分類。
 タイプ1:coved型ST上昇。陰性T波。
 タイプ2:saddleback型ST上昇(J点2mm以上上昇、ST1mm以上を維持)。陽性T波。
 タイプ3:saddleback型ST上昇(1mm以内)。陽性T波。
④ タイプ1はハイリスクとされている。
⑤ saddleback型のST上昇では1肋間上で記録してcoved型になった場合は「タイプ1」として扱ってよい。
Brugada型心電図+若年性の失神歴や心室細動・多形性心室頻拍、突然死の家族歴などの診断基準を満たしたものを「Brugada症候群」と診断する。

※ 2013年の国際会議では、右側高位肋間記録で1誘導でもtype1心電図を認めればブルガダ症候群と診断してよいとされている。

Brugada症候群

① Brugada型心電図だけで無症状の場合、精査は慎重に検討すべきである。
→ 無症候性でのリスクは低い。
② Brugada症候群の心電図は「日内変動」する。
③ 安静時心電図で異常がなくても抗不整脈薬の投与でBrugada型心電図が顕在化する症例がある。
④ 治療:植込み型除細動器(ICD)

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