【ER心電図 基本編を解く】問題5:房室接合部調律。

問題解説

ER心電図 Ⅰ:基本編の解説


判読ER心電図 1(基本編)―実際の症例で鍛える

※ ER心電図 基本編(初版第4刷2019年4月)の問題を解いています。
※ 実際の心電図と解説については書籍で確認してください。

問題5:房室接合部調律の心電図所見

背景:48歳、女性。歩行中に強い浮遊感。最近、新規降圧薬の処方あり
リズム:整。
心拍数約 50/分
:正軸(Ⅰ、aVF誘導ともにQRS波の振幅の和が陽性)。
移行帯:正常(V3~V4誘導)。
P波Ⅱ誘導でQRS波の直後にノッチ(異所性P波)を認める
QRS波:幅0.10秒程度(2mm程度)。
ST部分:正常。
T波:正常。

これらの心電図所見より、「異所性心房調律(房室接合部調律)」と考えられる。

判読のポイント

Ⅱ誘導のQRS波の直後に異所性P波=洞調律とは異なる。
→ 異所性心房調律といえる。

異所性心房調律とは?

①「洞結節以外の調律」をまとめて“異所性”と呼ぶ。
② 異所性心房調律=冠静洞調律、左房調律、房室接合部調律など。
③ 異所性心房調律の例:心房期外収縮、心房頻拍、多源性心房頻拍、非発作性接合部頻拍、移動性ペースメーカなど。

補充調律とは?

洞結節の自動能低下または洞結節の興奮が伝わらない病態(洞房ブロック、房室ブロック等)がある時、洞結節の代わりに房室接合部または心室(下位中枢)から刺激が出ている状態
補充収縮=1拍のみ。
補充調律=連続して出現。
※完全房室ブロックでは「補充調律」となる。

※本症例では、新規降圧薬(Ca拮抗薬)により洞結節の自動能が低下し、補充調律となっていたと考えられる。
※解説より、薬剤の中止によって洞調律に復帰したとのこと。
 

使用している教材

判読ER心電図 1(基本編)―実際の症例で鍛える

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