【ER心電図 基本編を解く】問題68:高カリウム血症。

問題解説

ER心電図 Ⅰ:基本編の解説


判読ER心電図 1(基本編)―実際の症例で鍛える

※ ER心電図 基本編(初版第4刷2019年4月)の問題を解いています。
※ 実際の心電図と解説については書籍で確認してください。

問題68:高カリウム血症の心電図所見

背景:41歳、男性。最近3回の透析が未施行。全身倦怠感、末期腎不全患者
リズム:整。
心拍数:約 66/分。
左軸偏位(Ⅰ誘導でQRS波の振幅の和が陽性、aVF誘導で陰性)。
移行帯時計方向回転(V6誘導)。
P波:正常(高さ、幅)。洞調律(Ⅰ、Ⅱ、aVF誘導で陽性P波)。
PR間隔0.40秒程度(10mm程度)、延長
QRS波幅0.16秒程度(約4mm)、延長。V1誘導でQS型、Ⅰ・V6誘導で深いS波を認める(左脚ブロック型)。
ST-T部分V3~V6誘導で高いT波を認める

これらの心電図所見より、「高カリウム血症」と考えられる。

高いT波について

T波の高さ=基線からT波頂点までの高さ
T波は四肢誘導で0.5mV、胸部誘導で1.0mV以下が正常
③ ミネソタコードでは1.2mV以上で「増高T波」。
④ 増高T波がみられる疾患:完全左脚ブロック、左室肥大(容量負荷)、急性心筋梗塞(早期)、異型狭心症(発作時)、高カリウム血症など

※ 解説より、本症例は「高カリウム血症」であった。

高カリウム血症の心電図の主な特徴

① 増高T波(テント状T波)
② P波の減高、消失
③ PR時間の延長
④ R波の減高
⑤ QRS幅の延長
⑥ QRS波の変形(サインカーブ状)
⑦ 心室期外収縮、心室細動、心停止

※ 本症例では、①③④⑤⑥を認める。
 

使用している教材

判読ER心電図 1(基本編)―実際の症例で鍛える

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